川崎 典子Noriko Kawasaki

川崎 典子

教授 / 言語学

日本語・英語・日本手話を例に、人間の脳に内在する言語能力の特質、特に語彙範疇と機能範疇を組み合わせて文を作るメカニズムを研究している。

E-mail
nkawasak@lab.twcu.ac.jp
オフィスアワー
2017年度前期月曜2限、後期水曜2限

自己紹介

幼いときに家族で関西圏から関東圏に移動した私は、あるとき自分が学校と家庭で無意識にことばを使い分けていることに気づきました。

自分の中にことばのしくみが2つあるという自覚は、とても不思議な感覚を伴っていました。

今も、言語のシステムが自分の中にあること、学習したはずのないことを自分が知っているということが、私にはとても不思議なことに思われ、それはどうして可能だったのかという問いに対する答えをいろいろな形で出そうとしています。

手がかりのひとつが、自分がたまたま母語話者となった日本語、たまたま母語話者にはならなかった他の音声言語や手話言語に見られる規則性の比較です。

母語獲得が進む前の自分には何があったのだろう、幼い日に日本語と出会って何をつかみ何を捨てたのだろう。

そういう興味で、言語事実を手がかりにその背後にある言語能力を解明しようとしています。

私にとって、言語学は自分という存在を理解する手がかりなのです。

川崎研究室

研究室のテーマ

現在の研究テーマは、手話言語と音声言語に共通の基盤を明らかにし、両者の間の違いが「体の動き・視覚」vs.「音声・聴覚」という発話様式・知覚システムの違いにどこまで還元できるかを見つけることです。

具体的には、

(1) 世界の手話言語に見られる動詞一致Verb Agreement(一部の動詞を表す手の動きが目的語・主語に合わせて変化する現象)が、音声言語の音韻現象と同じ制約に基づくという可能性

(2) 手話言語の視点の表現と音声言語の視点が関わる表現の共通点と違い

を追っています。

教員から学生へのメッセージ

人間が言語能力を持つようになるよりもずっと前から、動物たちはコミュニケーションをしてきたのでしょう。

でも言語能力を持つことで、人間は自分の思考を吟味することができるようになりました。

デザイン特性という観点から、言語間の違い、言語と他のコミュニケーション手段の間の違いを考えることを通して、それぞれをあなたはどう活かしたいかが見えてくることを願っています。

ゼミ学生の声


  • 授業で取り上げられる言語が自分にとって全く知識がないものでも、データを分析することで次第に骨組みが浮かび上がり、構造が分かるようになってきます。考える力を伸ばせる授業だと思います。

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