新3年次演習 希望調査

3・4年次は原則として同じゼミに所属するので、3年次演習を決める際は自分がどのような研究をして卒業論文を書きたいのか、よく考えて選択しなければならない。決定に当たっては本人の希望をなるべく尊重するが、人数が多すぎる場合は調整を行う。

<提出上の注意>

  1. 希望調査方法:コミュニケーション専攻ホームページ から3年次演習希望調査(2020年度)入力フォーム を参照し、必要事項を記入した上、送信すること。

3年次演習希望調査入力フォーム

 必要事項=学生番号、氏名、希望ゼミ教員名(1名)、そのゼミを希望する理由(400字程度)、卒論でとりあげたいテーマとその内容(400〜800字程度)。卒論テーマは現時点での興味関心をもとになるべく具体的に書くこと。ゼミと卒論が関連していることを皆さんに意識してもらうためのものなのでよく考えて記入すること。締切り時に未提出の者は希望ゼミなしとみなされる。但し、インフルエンザなどの場合は至急メールで連絡すること。その他の授業と同様の扱いにする。

2.入力期間:11月14日(木)〜11月29日(金) 17:00締切(厳守)

3. 手順:第一希望でまず振り分ける。受け入れ可能人数に達しなかったゼミを希望した学生は確定する。受け入れ可能人数以上になったゼミは、まず自主的に他ゼミへの移動を募る。次に各指導教員の方針により受け入れ可能人数に達するまで減らす。方法はテスト・課題・ 授業科目の成績・面談などを行う。詳細は掲示で必ず確認すること(ゼミあたりの受入れ可能人数は平均の12名をひとつの目安とする)。

<選択の際の注意>

a.ゼミの内容を以下に記す。さらに深く知りたい場合には、各ゼミの担当教員に直接質問することができる。メールで質問するか、メールで教員と面談時間を調整した上で各教員の研究室を訪問すること。

b.「Culture & Communication」に、各ゼミの優秀な卒業論文・題目一覧が載っているので、参考にするとよい。なおこの冊子の全文は、下記サイトからダウンロード可能。

  http://www.comm.twcu.ac.jp/content/soturon-list

4. オープンゼミ(ゼミ見学)の期間を設ける。学生は期間内に限りゼミを見学できる(予約不要)。ただし、途中入室/退室はなるべく避け、ゼミの進行を妨げない範囲で行うこと。期間:11月1日(金) 〜 11月29日(金)

  オープンゼミ(各教員の3年次演習日時と教室)

ゼミ見学期間を設ける。学生は期間内に限りゼミを見学できる(予約不要)。 ただし、途中入室/退室はなるべく避け、ゼミの進行を妨げない範囲で行うこと。

  期間:11月1日(金)から11月29日(金) 

斉藤ゼミ:月5(9202)  加藤ゼミ:火1(9205)  唐澤ゼミ:火2(9205)

渡辺ゼミ:火4(9304)  白銀ゼミ:火4(9203)   石井ゼミ:火5(7202)

川崎ゼミ:火5(7203)  熊谷ゼミ:火5(7204) 松尾ゼミ:火5(9204)

小田ゼミ:木2(9304)  福島ゼミ:金1(9205)

(注意)有馬先生は本年度研究休暇のためゼミはありません。橋元先生(新任)のゼミが来年度より開講します。現在開講の李ゼミは来年度はありません。


<授業内容>

担当:有馬 明恵 (メディアと心理・社会)

 マス・メディアにはステレオタイプを助長する、集合的記憶を構築するといったオーディエンスに画一的な心理的反応をもたらす側面があります。しかし、昨今では人々のマス・メディアへの接触の仕方は多様化し、我々が情報を入手するメディアも増え、情報行動のパーソナル化が起きています。その結果、記憶の断片化や多様な価値観が生まれています。メディアは社会統合ではなく、その分裂に寄与しているといっても過言ではありません。こうした状況において、多様なジェンダー、文化背景を異にする人々、障碍者などのマイノリティの人々が共に生きる日本社会、日本におけるダイバシティ社会の実現に向け、メディアの中でもとりわけマス・メディアが持つ可能性を、質問紙調査、インタビュー調査、内容分析などの実証研究によって検討します。

主な卒論:スポーツ報道におけるメディア・フレーム(2015)、

外国関連バラエティ番組における日本の表象(2016)、テレビ・ドラマが与える職業イメージ(2010)、

ティーン雑誌にみる恋愛マニュアル(2009)、少年マンがを読む女性(2012)、"SNS"疲れに関する研究(2013)、

いいとこ取りのジェンダー観(2011)、集団意識からみるジャニーズファン同士の関係性の研究(2016)、ファン行動における社会的迷惑行為(2018) 他多数※(   )内は卒業年度

(ゼミ生からひとこと)今年度は研究休暇のためゼミを担当していません。昨年3年生の時に担当し現在志岐ゼミ4年生のゼミ長が書いてくれた専攻ブログを是非読んでください。

(教員からひとこと)卒論は東京女子大学のコミュニケーション専攻で「何を学んだのか」に対する答えです。だからこそ、有馬ゼミでは"卒論は団体戦!"をモットーに、教員対一人一人の学生という構図だけではなく、ゼミ生同士で質問・意見をぶつけるよう促しています。 メディアと社会、メディアが人々に及ぼす影響などについて問題意識を持っている人(ニュース報道などの硬いテーマでなくても構いません)、3年次より時間をかけてコツコツと卒論に取り組みたい人、大歓迎です。arizemi(2020.pdf ←有馬ゼミ当日発表資料はこちら(pdfが開きます)

担当:石井 恵理子多文化共生社会を支えることばの教育

近年、全国の地域社会で多様な言語文化を背景とする人たちが生活している。一定期間の就労のためばかりでなく、永住者が大きく増加しており、少子高齢化が進んでいる日本で、外国人住民の活力は各地域社会の大きな力となりつつある。ことばの壁、文化の壁を越えて、多様な人々が関わり合いながら「多文化共生社会」作りを進めていくため、住民同士の多文化コミュニケーションを支えることばの教育として、日本語教育の理念や方法を考える。

主な卒論:・定住外国人への地域日本語教育

・「外国人」との接触経験とイメージ形成の関係 ―違いに対する行動による異文化受容と外国人イメージ形成について―

・演劇的アプローチによる異文化理解の促進

・「移動する子ども」のアイデンティティ

・話し言葉の使い分け

・商品名と購買意欲の関係

・漫画における女性キャラクターの言語表現

担当:小田 浩一 (感覚情報処理とコミュニケーション)

 学生自身が自ら関心をもっていることを追求し、自分たちにとっても、また社会にとっても、面白くて有用な卒業研究プロジェクトを実施できる力をつけられるように演習を組み立てている。前期は一人ずつ自分が興味をもつことの紹介を中心に、後期は先行研究のレビューをしてからオリジナルの実証のミニプロジェクトを実施する。後期からチームワークの練習もする。講師の得意技は心理実験ではあるが、質問紙調査、インタビュー、内容分析、観察法とテーマに応じてどれにも対応する。講師の専門分野は、視覚聴覚触覚などの人間の感覚・知覚・認知で、応用分野として視覚障害や高齢でも使えるデザイン。小田研は病院やリハビリ、学校、企業などとのコラボを日常的に実施している。小田研究室サイトはこちら

参考:http://website.odalab.org

主な卒論:目にやさしい本、買いたくなるパッケージカラー、読書行動を評価をする方法の再検討、映画のポスターから受ける印象、服装が与える印象、タブレットPCによる読書評価、かわいい音、キャラクターの顔パーツの配置による印象の違い、"耳"で食べる、個人空間に及ぼす身体条件の影響

(教員からひとこと)いろいろなチャンスを利用して、できることをどんどん増やして、自分とまわりの人の人生を幸せなものにして行ってください。

担当:加藤 尚吾(スマートフォンのコミュニケーション/ネット上のコミュニケーション)

 私たちは、スマートフォンを使ったコミュニケーションやネット上のコミュニティなど、人と人とのかかわり方の新しいスタイルの特徴を正しく理解した上で、上手に付き合っていると言えるでしょうか?私たちは、"LINEやSNSでの感情的なすれ違い"を普段から経験していますし、"ネットいじめ"や"ネット依存"のような社会問題もあります。本ゼミでは、インターネットを使ったコミュニケーションとのより良い付き合い方を探っていきます。なお、3年次演習では、卒論研究を行うための準備として、関連文献を読み、発表や議論をして知識を深めることと、科学的に研究するために必要な研究方法や分析のスキルを身につけることを目的とします。

主な卒論:

・Instagramの投稿内容と自己愛
・インスタグラムとファッションの関連
・Twitter への投稿における印象形成とその影響
・女子大学生におけるSNSを通した出会いに関する考え

ゼミ生からのコメント
・ゼミ生が仲が良い
・自然にゼミ生同士が助け合える
・自由な雰囲気
・やるときはやる

担当:川崎典子 (空間と言語)

 人間の言語は空間上の関係をどう捉えてどう切り分けどう表現するか、言語表現の中で空間はどのような役割を果たすかを中心に、自然言語のシステムの多様性と普遍性を探ります。素材としては主に日本語、英語、日本手話とこどもがそれらの言語を獲得する過程を取り上げますが、履修者が知っているその他の言語も取り上げたいと思っています。3年次演習では、母語話者の言語知識がシンプルで洗練されたデザインを持つシステムを作っていることを先行研究から学びながら、論文の読み方、情報の整理、簡潔な要約、新たな問題意識へのつなげ方など研究論文作成を支える様々な能力を伸ばします。

主な卒論:作成動詞の意味分析 カレン語の研究  漫画におけるオノマトペの表現力  視点と言語表現:移動動詞「行く/来る」の使い分けについて

詩における指示詞の役割:金子みすゞの詩を例に  中越方言の音韻分析 外来語の研究ー日韓の英語由来借入語の発音ー、

日本語の照応表現ー「自分」とlogophoricity、  受動文の統語構造ー関与受動と排除受動ー、  手話の統語論ー日本手話のwh疑問文についてー

(教員からひとこと)初年度なので、履修生と一緒にコミュニケーション専攻のゼミを作り上げていきたいと思っています。

ことばでは伝えにくいこと、ことばだから伝えられることがあります。動物のコミュニケーションの研究成果も参考にして、言語を持つ人間のこころに迫っていきたいと思っています。 (*メールアドレスのnkawasakの後ろにiは入りません。ご注意ください。)

担当:唐澤 真弓(グローバリゼーションの中でこころを読み解く)

 グローバル化により世界の情報は多様でたくさんのチャンネルをもつようになりました。また対人関係のチャンネルも複雑に交差しています。こころを読み解くことは難しくなっています。このゼミでは、発達心理学・文化心理学・社会心理学の知見を基礎に、親子、家族、友人、学校、異文化といったさまざまな人間関係のあいだで、私たちはどんなふうに他者を理解し、私を理解してもらおうとしているのか、コミュニケーションしているのか考えて行きたいと思います。質問紙や質問紙実験を中心に、内容分析や観察、インタビューも含めて学びながら、各自の問題に最適な研究方法を見つけ(前期)問題意識を深め、卒論に向けて実現可能な研究計画を立案し、その準備を行う(後期)予定です

主な卒論:

コミュニケーション方略としてのSNSの使い分け
対人コミュニケーションスキルの状況依存性
女子大生の持つ多様性への意識とその影響
方言への態度と使い分け行動
顧客からみた東京ディズニーランドの変化
社会的スキルとしてのキャラ
女子校出身者と共学校出身者の恋愛観

担当:熊谷 智子(日本語の言語行動・談話行動)

日本語コミュニケーションにおけるさまざまな現象(あいづち、ポーズ、重なり、くり返しなど)やことばによる対人行動ストラテジーについて分析し、考察する。講義、グループ・ディスカッション、論文講読(発表)などを通して種々のトピックを概観しながら、受講生各自の関心に基づいて卒論研究を行うための基礎を養う。なお、3年次では論文(英語論文を含む場合あり)を読み、議論することが重要な部分を占めるので、リーディング・アサインメントを勤勉・誠実にこなすことが参加の要件になる。

主な卒論:

・会話におけるあいづち ー「好感を持たれるあいづち」の特徴ー
・スピーチレベルシフトに関する研究 ー親しい先輩・後輩の会話をもとにー
・動作に伴うかけ声の分析 ー「どっこいしょ」は、いつ、何故言うのか?ー

(教員からひとこと)ことばによるコミュニケーションは私たちの生活に満ちあふれています。自分や周りの人々がどうしているか、それにどんなことを感じるか、いろいろなことに興味をもって目や耳を開いてみてください。それが、卒論研究のテーマとしてだけでなく、私たちが一生ともに暮らしていく「ことば」や「伝え合い」を楽しむことにつながっていきます。

担当:斉藤 慎一(メディアが伝える内容とその影響)

本演習では、現代社会においてテレビ、新聞、雑誌などのマスメディアやソーシャルメディアが果たしている役割について、主に社会心理学的視点から研究しています。特に、日々様々なメディアが私たちに伝えている内容を詳しく分析し、それらのメディア・メッセージが読者や視聴者などの意識や行動にどのような影響を与えているのかについて、研究法入門の授業で扱っている様々な研究手法を用いて詳しく検討します(斉藤ゼミが扱っている具体的なテーマは卒論題目などを参照してください)。3年次ゼミでは、メディアに関する文献研究に加えて、個人研究やグループ研究を通じてデータ収集方法やデータ分析の実習も交えながら卒論の準備を行っていきます。

主な卒論:化粧品広告に見るジェンダー観  メディアが伝える血液型ステレオタイプの研究

時代の変遷とヒット曲の特性  犯罪報道が受け手に与える影響

女子大生の恋愛観・結婚観  女子大生の体型不満とおしゃれ意識

インターネットにおけるクチコミ分析−映画クチコミサイトの内容分析−  スポーツ紙における報道の比較

企業の発信するツイートの分析  女子大生のLINEスタンプ購買の傾向

マウンティング女子の実態と性格特性  集団内における自己表現の研究  教室の座席選択行動における女子大生の心理

(教員からひとこと)テレビ、雑誌、インターネットなどのメディアに関心がある人は少なくないと思いますが、単にこれらのメディアに興味があるというだけではなく、メディアが伝える内容やそれらが私たちにどのような影響を与えているのかを、学術的視点から考えて欲しいと思います。また、今は苦手意識をもっている人が多いと思いますが、ゼミや斉藤が担当している実習授業を通じてデータ分析の楽しさや重要さを知ってもらうことも目指しています。

(ゼミ生からひとこと) 斉藤ゼミでは、ゼミ生一人一人が様々なテーマに幅広く取り組んでいます。「この研究、調査がしたい」という明確な意思がある人もいれば、ゼミに入ってから色んな意見を聞き、研究に取り組む人もいます。3年次はゼミ合宿も行っており、ゼミ生の仲も深まります。何より、やる気があれば大丈夫です!

斉藤ゼミは、統計や心理学を中心に毎週楽しく勉強してます!自分が学びたい事を自由に学べるのが斉藤ゼミの特徴です。また、統計でわからないことがあれば統計のスペシャリストである先生が丁寧に教えてくださいます。ゼミ合宿では、統計を勉強した後に、先生とお酒を飲みながら恋愛学やUFOについて学びました。とっても楽しかったです。毎回貰える餌と言う名のお菓子は私たちゼミ生のやる気をかき立てます!楽しく学べること間違いないので是非斉藤ゼミへ!

ゼミ生同士とても仲が良く、ごはんやディズニーなどにも行く仲になるので卒論に向けて結束力が高まります!夏に河口湖で行われるゼミ合宿がとても楽しいです!

研究したいテーマ・調査を"ゼミ生全員"で考える・共有することで、協調性が生まれることはもちろん、参考になる意見や提案を卒論に活かすことが出来るのが斉藤ゼミの良いところ!!メディア研究や社会心理学を中心に、幅広いテーマを扱ってくれます。課題も出ますが、毎回おやつを貰いながらわいわい楽しく集まるアットホームなゼミです。

担当:白銀 純子 (アプリに対する利用者のニーズ)

私たちは普段から、PCやスマートフォンで様々なアプリを利用しています。しかし、それらのアプリに不満があることも多いものです。不満があるということは、提供者側の問題もありますが、自分にとって何が重要なのか、そのニーズを自分自身で把握しきれていないために、適切なアプリを選べていないという理由も大きいのです。そこで本演習では、なぜ不満があるのか?利用者にとって重視なことは何か?不満を解消するにはどうすれば良いか?不満を感じないアプリを選ぶにはどうすれば良いか?など、普段使っているアプリについて、利用者側の視点で研究をしていきます。

主な卒論:ウェブサイトのガイドラインとユーザーが感じる品質との違い  女子大生のSNS利用に対する個人情報開示と炎上の意識 一時的な感情の違いと記事への信頼度の関係

女子大生のSNSにおける依存度と対人依存度との関係   SNSにおける自己情報公開と他者情報公開に関する意識   スマートフォンの音声入力インタフェースに対する利用者の意識

(教員からひとこと)アプリに限らず、日常的に使っている様々なものについて、ユーザとしてのニーズをみんなで考えていきましょう!

担当:橋元 良明(ネット社会のコミュニケーション・消費行動)

インターネットの普及によって大きく変わったのはコミュニケーションの形です。PCメールから携帯メールが中心になり、今はSNSで多くのやりとりが行われます。パーソナルなコミュニケーションの手段としてだけでなく、ニュースの伝達や購買行動、広告の世界でもSNSが重要な役割を果たしています。この演習では、ネット社会におけるメディア利用やコミュニケーションの変化、新しい広告のしくみなどに関する文献を読み進めながら、参加者が卒論のテーマを決めるサポートを行なう予定です。

主な卒論:前任校では、大学院生に対して教育してきました。最近の修士論文の多くはネット社会に関する研究で、たとえば以下のようなテーマの修論が提出されました。

・現代日本におけるネットゲームユーザー分析~依存と脱却に着目して~
・SNSがもたらす政治コミュニケーションの変容可能性 ー議員インタビュー調査から
・若者のごみ減量行動に及ぼすメディアの影響
・動画サイトの疑似同期コメント機能によるスキーマの活性化研究
・マーケティング・コミュニケーションにおけるパブリシティ効果の検証
いずれもネット社会の課題を取り上げた、わかりやすく有益な論文でした。

教員からひとこと)前任校では、大学院生に対して教育してきました。私は前任校での教歴は長いのですが、本学では新入生です。演習の進め方も、参加する皆さんとともに試行錯誤を重ね、皆さんにとって実りの多い時間にしていきたいと思います。

担当:福島 慎太郎(多文化コミュニケーション)

多文化コミュニケーションは、社会学と心理学にまたがる横断的な分野です。対象とするテーマは多岐にわたりますが、そこには独自の問いや切り口があります。3年次演習では、前期に多文化コミュニケーション分野の主要図書を全体で共有した上で、各自の関心に基づいて図書ならびに過去の卒業研究を紹介し、ディスカッションを通して自分の研究テーマを決定します。その上で後期に、各自のテーマに沿った先行研究を互いに紹介し、自分なりの目的と仮説を設定した上で、グループごとにミニ研究を行います。

主な卒論:・ギャルから読み解く現代女子大生の価値観 ・被服行動からみる自己表現と役割期待

・セクシュアリティが自己表現に与える影響―被服行動の変容プロセスに着目して― ・女子大学生における自己肯定感と文化的自己観の関連性

・集団性から見る社会参加―ジェンダー平等に対する日韓比較― ・日本における多文化共生の実態 ・英語学習で身につくのは語学力だけか?―異文化受容との関連―

・紙書籍と電子書籍の棲み分けに関する研究

担当:松尾 慎(「ことば」・「社会」を問い、一歩踏み出す)

東日本大震災における、ろう者の死亡率は聴者の2倍でした。沖縄語や宮古語などの琉球諸語は消滅の危機にひんしています。海外にルーツを持つ子どもの中には、日本語も母語もともに年齢相応の能力に達していない子どもがいます。それぞれ社会的な背景が存在しています。このゼミでは、文献や映像などを通して、こうした問題を知り、そして考えます。  授業は「講義」よりもゼミ生相互の議論、学び合いが中心となります。3年前期は、書籍や論文、映像を通して議論、対話を重ねます。毎週、3時間程度の教室外学習が必要となる課題が提示されます。3年後期は、東京都主催の多文化共生プレゼンコンテストに出場する予定です。授業時間外での実践や協働が求められます。卒論に関しては、調査研究でも、プロジェクト型の実践研究でも構いません。

主な卒論:在日外国人との共生、共生社会への取り組みに関する研究、日本における移民の受け入れ、日本における言語景観、

社会的マイノリティに関する研究、聴覚障害から見る多文化共生、ろう文化との共生に関する研究、

外国人IT技術者の雇用促進に関する研究、日本統治下における台湾での日本語教育、協働的な学習に関する研究

ゼミ生から(4年生) ゼミでは、「言語を軸に社会を見ることで見える日本社会の問題」に関して、意見交換を行います。コミュニケーションの正解は存在しませんが、よりよいコミュニケーションを追求する大事さを理論と実践の中で学ぶことができました。 (3年生) このゼミに入って良かったと思うことは、みんなで話し合ったり何か一緒にやることが多い点です。みんなが一生懸命なので私も頑張ろうと思えます。大変なのは、とにかくやることがたくさんあります。真剣に学びをしたいと思う方にはオススメです!

(教員からひとこと)過去の卒論題目を見てわかるように、このゼミには社会における何らかの問題に関心がある学生が集まるようです。わたし自身、在日ブラジル人コミュニティでの母語教育活動やミャンマー難民との日本語活動を続けてきました。ここ数年は西荻や杉並区に住む人々との様々な協働を行っています。「どんなゼミなのか」は現役ゼミに是非とも尋ねてみてください。いつでも紹介します。また、例年、3・4年次ゼミ合同夏合宿を行っています。授業見学歓迎です(火曜4限4年ゼミ・5限3年ゼミ。ともに9204教室。事前連絡不要)。

担当:渡辺 隆行 (情報デザイン,ユニバーサルデザイン,Web,デザイン思考)

 Playfulな学びを旗印に、積極的に授業参加しながら情報デザインの学びを深める。人間の活動を観察・インタビューし、調査結果を分析・モデル化して新たな発想を生み出し、発想に基づいてプロトタイプを作ってテストするプロジェクトを行い、発表してもらう。これらの取り組みで見つけ出した問題意識が「他者の役に立つ」卒論やイノベーションにつながっていく。NPO・情報デザイン系企業との協業や学外の研究者などと開催している研究会もあるので,実践的な広い視野で学ぶことができる。

主な卒論:Xジェンダーの被服体験-性別の枠を超えたファッションサービスのUXデザイン、

視覚障害者向けコップのデザイン―3Dプリンタで製作した音の変化で水量が分かるコップ―、

ユーザ体験に着目した専攻サイトの改善案、 LINEスタンプのアクセシビリティ向上-LINEスタンプを言語化した音声と効果音化した音声の比較、

ゴミを捨てたくなるゴミ箱のデザイン、 聴覚障害者対応の映画字幕-音が聞こえない状況でのBGMの字幕化-

(ゼミ生から;4年生)なべゼミは、現在何を学びたいか迷っている人でも情報デザインの観点から興味のあることを研究できるゼミです。行事やグループワークを通して共に協力し、高め合える仲間に出会える場所です。

(教員からひとこと)情報デザインだけでも卒論を書けますが,情報デザインに自分が興味ある分野を掛け合わせた卒論も面白いですよ.ゼミの詳細はWebをご覧ください

詳細は
https://www.univ-web.org/nabezemi/

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