冬と専攻と音楽と

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こんにちは。コミュニケーション専攻3年の河野です。

寒さがまた一段と厳しくなってきたこの頃。今年もあと僅かですが、皆さんはどのような一年を過ごしましたでしょうか。

大学3年生の冬といえば、就活に本腰を入れ始めなければならない時期です。来年卒論に集中するためにも、早めにひと段落しておきたいところではあります。

とはいえ、引退前の最後の年としてサークル活動に力を注ぐことができるのもまた、大学3年生なのだと思います。私が所属しているVERA室内アンサンブルのサークル(通称:ベラ室)は、11月23日に定期演奏会を終えました。春から練習し続けていた曲を東女の講堂で演奏し、家族や友人、先輩や地域の方々に聞いていただける機会です。そしてこの演奏会を境に3年生は引退となります。

ところで皆さんはアンサンブルがどのようなものかご存知でしょうか?オーケストラや吹奏楽との違いはなんでしょう。アンサンブル(仏語でensemble)とは音楽用語で「2人以上で演奏すること」を指す言葉です。2人以上、ですので方法は声楽でも器楽でも構いません。

オーケストラは管弦楽団のことであり、文字通り管楽器(金管と木管)と弦楽器、打楽器等の編成で演奏します。使用楽器が多いため、アンサンブルよりも人数は多くなりがちです。 吹奏楽は管楽器が主体となり、打楽器と共に演奏します。甲子園などで応援歌を演奏するのは主に吹奏楽なので、一番身近かもしれません。ちなみにマーチング・バンドもこの吹奏楽の演奏形式の1つです。 もちろん曲によって使用楽器などの例外はありますが、基本は上記の通りだと思っていただいて問題ありません。

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さて、話を元に戻します。

私の所属していたアンサンブルサークルは、弦楽器からヴァイオリンとチェロ、木管楽器からフルートとクラリネット、そしてピアノ(と時々パーカッション)で編成される室内楽です。そして、ここには指揮者がいません。5人程度の小編成アンサンブルに指揮者がいないのはそれほど変わったことではないのですが(むしろそれが特徴、もとい醍醐味でもあると思うのですが)、演奏者が20人強もいる編成では珍しい、と入部した際に驚いた記憶があります。

音楽経験のある方には納得していただけるかと思いますが、指揮者は合奏における『指標』であり『司令塔』です。演奏する曲は同じでも、指揮者によって表現のディテールが変わることは多くあります。同じモチーフを描いても画家によって視点・画材・絵からの印象・メッセージなどが変わるのと同様だと言えるでしょう。 では指揮者のいないアンサンブルは何が起こるのか。

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答えは、テンポや表現といった曲のディテールを自分たちのみで共有し、保ち続ける必要が出てくることです。 例え同じ音を演奏していても、全員が違う方向を向き、違うことを考え、違う速さで演奏していたら音はバラバラになってしまいます。合奏練習を重ね、事前の相談やアイコンタクトを駆使し、全員が一体となった曲になるまで意識の共有を図るのです。

これも一種のコミュニケーションと言えるのではないでしょうか(専攻ブログであることの微力なアピール)。

文面では演奏をお伝えできないのが残念ではありますが、定期演奏会は無事に成功しました。役職の引き継ぎなどを終えれば本当に引退となるため、先延ばしにしてきた就活や卒論に向き合わなければいけません。

ですが、就活も卒論も、もちろん受験勉強も、ずっと気を張ったままでは捗るものも捗らないと思います。アンサンブルやオーケストラには馴染みがなくとも、好きな音楽で気分転換をしてみてはどうでしょう。

長々と綴ってきたため、読みにくくなってしまっていたら申し訳ありません。少しでも楽しんでいただけたら幸いです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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