コロナ禍で見つけたメリット
卒業する皆さん、おめでとうございます!昨年度はコロナのために卒業式は中止になってしまいましたが、今年度は対面で実行され、私も、ゼミ生に会うことができました。ほぼ1年、会うのはZoomやSkypeだったので、直接会っていろいろな話ができて嬉しかったです。
この1年、コロナで大変でしたね。私の授業も、他大学での非常勤講師としての授業も含めて、すべて遠隔授業となりました。最初は、どうやって授業の質を保つか、ということに頭を悩ませましたが、1年が終わってみると、特にZoomなどを使った双方向の遠隔授業もそれなりのメリットがあったな、と感じています。もちろん、対面でなければできないこともたくさんありました。例えば、最近、コンピュータサイエンスアンプラグド [1] という、コンピュータを使わずにコンピュータの仕組みを学習する、という考え方を、一部授業に取り入れているのですが、提案されている事例はグループで行うテーマも多く、遠隔授業向けにアレンジが難しく、取り入れるのを断念した内容もありました。
一方、他の先生のブログでも書かれていますが、受講生の皆さんからの反応が良かったですね。対面授業だと、私から何か問いかけても、なかなか反応がなかったりすることも多いですが、Zoomのチャットや投票機能では多くの人が反応してくれました。質問も随時送ってくれて、その場で回答することもできました。ある意味、対面の授業よりも双方向性がある授業ができたのはおもしろいものだな、と思いました。
また、コンピュータの仕組みを学ぶ際に、受講生が自分のパソコンを使えた、ということもメリットの1つかなと思っています。これまでの対面授業では、情報処理教室など、大学で用意したパソコンを使っていました。今年度の遠隔授業では、多くの人が自分のパソコンを準備したようで、各自のパソコンがどういう仕組みになっているかを確認しながら授業を進めることができました。大学が用意したパソコンを使うよりも、より身近にパソコンの仕組みを感じることができた、というような感想ももらえました。
さらに、説明だけでは理解しづらい内容について、例えば受講生が授業を受けている部屋をパソコンの内部に見立てて、少し歩き回って作業をしてもらうような演習も試してみました。これも、よく理解できた、という感想を授業後にもらえました。こういう演習は、対面授業でも工夫すればできるのではないかと思っていますが、遠隔授業を経験しなければ思いつかなかった演習かなと思っています。
このように、最初は「大変だーー!!」と思っていた遠隔授業ですが、実際にやってみると、今までには思いつかなかったアイデアを思いつくなど、意外にメリットもたくさんあったと感じています。1年が終わって、「対面でもできないかな?」と思っている内容もいろいろあります。環境が変わると、違う考え方が出てくるものですね。
余談ですが、授業以外のプライベートでも、テイクアウトをしているお店を探すのが楽しみになりました(笑)。もともと美味しいものを食べるのが好きで、いろいろなお店を探して食べに行くのが好きなのですが、1人で食べに行くことも多いので、1人では行きづらいかな、と思ったり、値段が高いお店だったりがテイクアウトをしていると、嬉しくなりますね。
コロナ関係でネガティブな話題も多い昨今ですが、このように、私は結構楽しんでいる面もあります。あまりネガティブな面にばかり注目をせず、メリットや楽しみを見つけて過ごしていきたいですね。
[1]コンピュータサイエンスアンプラグド:https://csunplugged.jp/ (2021年3月28日アクセス)