小田 浩一Koichi Oda

教授 / 視聴覚情報処理・デザイン心理
コミュニケーションを人間の感覚・知覚・認知から基礎的&応用的に研究。ロービジョンや高齢の人たちが抱える困難を軽減するためのデザイン心理学とも言えます。
- k-oda(あっとまーく)cis.twcu.ac.jp
- オフィスアワー
- 水曜2限
自己紹介
1992年4月より東京女子大学のコミュニケーション専攻に赴任しました。
コミュニケーション専攻の科目としては、「デザイン心理学(視覚)」、「コミュニケーション研究法実習(実験)」などを担当しています。
大学の学部と大学院では感覚知覚認知の実験心理学を学びました。
感覚知覚認知の心理学は、人にものがどう見えるか聞こえるか理解されるかということを研究する学問で、一般の人が抱く心理学の概念からは少しずれているかもしれませんが、心理学の中では最も伝統の長い領域の1つです。
学生時代はちょうどPCの黎明期で、実験装置としてハードやソフトを独学しました。プログラミング言語としても、BASIC、機械語、アセンブラ、C、PostScript、Flash、PHPなどいろいろと使って来ました。
卒業後は国立の特別支援教育の研究所で8年ほど視覚障害教育の研究員をしてから東京女子大学にきました。
当時はインターネットの黎明期で主に情報関係の科目を担当していましたが、大学に情報関係のスタッフが増強されるとともに心理系の科目にシフトしてきました。
1995年からマルチメディアラボ(通称MML)というMacをつかっていろいろなデジタル創作ができる場所を作り、学生の表現能力の開発を支援しています。
小田研究室
研究室のテーマ
感覚知覚認知の心理学、心理物理・心理実験という基礎心理の知識・方法論、PCやタブレットPC、インターネットなどの情報機器を応用しながら、感覚障害のある人たちの抱える問題を解決できるようなテーマを扱うのが特徴です。
中でもロービジョンや視覚障害に関する研究が強く、研究室内にとどまらず、
- 日産自動車
- ミネソタ大学のロービジョン研究室
- 杏林アイセンターのロービジョン外来
- 沖電気
- NHK放送技術研究所
- 日立製作所デザイン本部
- NPOモンキーマジック
- 国立障害者リハビリテーションセンター
- 名古屋盲学校
- 共同印刷
等いろいろなところとの共同研究を通して、実社会で役立つような研究を試みています。
小田研究室から生まれているものには、MNREAD-Jという読書評価チャート(ハンダヤから販売)や、ForeFingerMという触覚でも読みやすいカタカナ書体、高齢者によみやすいようにデザインされた小春良読体(共同印刷)などがあります。
一方、学部生の卒業研究では、特にロービジョンや障害、感覚や知覚、視覚や聴覚の研究に制限せず、学生が興味を持ったテーマをなんでも受け入れています。
教員から学生へのメッセージ
いろいろなことに興味関心を持ってみると世間には面白いことがたくさんある。
世界も人も刻々と進歩・成長しているので、昨日まで解決しないとおもっていた課題が今日は解決できるかもしれない。
目の前にある当たり前のことが、実は当たり前ではないかもしれない。
当たり前にみえることに疑問をもってみると、見えなかったことが見えてくる(りんごが木から落ちるのが当たり前だと思っている間に引力は見つからない)。
オープンにいろいろな見方感じ方に触れてみると、自分が自由になってくる。
なんでも試してみると、できることがどんどん増えてくる。
できることを他の人の役に立て、周りを助けていけば、自分がだんだん豊かになってくる。
かけた努力の分だけ良いものができる。
ゼミ学生の声
- 先生の言葉の攻撃が厳しいです。でも、ためになります。
- 小田ゼミは興味のおもむくまま、なんでもできるところです。
- 先生や先輩たちと仲良くなれます。
- 「先生分かりません!」という表現の問題が何かを学べます。